秋の空と日本製品

北京の夏、今年はどうしたことか湿度が高くてまるで日本の夏みたい。
例年のように湿度が低ければお日様の下ではジリジリと暑くても、日陰に入れば一息つけるはずなのに今年の夏はお日様は顔を見せないくせに暑い。しかもジトジトとどこにいても暑さがまとわりついてくる。
a0069195_1542890.jpgところが今朝は誠にさわやかな目覚め。
空気もサラッとしていて空も真っ青。
窓を大きく開け放って実感。
「秋だ!」
そう、先日7日に既に立秋を迎えているのだから暦の上では既に秋。
しかも「暦」を作ったのは古の中国の方々なのだから暦通りに秋の気配を感じるのは誠に理屈にかなっているのだ。




一方心の中は秋の空のように「爽やか」とはいかない。
今日は終戦記念日。朝一番インターネットでチェックする日本のニュースで小泉首相が靖国神社に「公約どおり」参拝したことを知った。
目下中国人に囲まれて毎日を過ごしている身、こういうことが有った後にはタクシーの運転手や初対面に近い関係の中国人に「おまえはどう思うんだ」と問い詰められることが多い。しかも目下一緒に研修を受けている「クラスメート」はKさんを除いて全て中国人。今日から数日はいつ何時この手の話題になっても動揺を見せないように、一応心の準備だけは必要。

ともあれ、いつものように研修に向かう。
タクシーに乗ってつかの間、運転手が尋ねてきた。
「あなたは中国人じゃないね。韓国人ともちょっと違うから日本人でしょ?」
研修期間中持ち歩いている復習ノートを開いて頭の中で諸々の内容を反芻していたのが失敗。
「そう、日本人だけど・・・」と答えてしまった。
アチャ~、いきなりやってしまった!!
今日みたいな日には韓国人なりシンガポール人なりに成りすましてしまわなくちゃいけないのに!!やっちゃった・・・。到着までまだ20分以上かかる、そっち方向の話題になったらどうしよう・・・。

「よく車の後ろに丸いシールが貼ってあるの知ってる?」
何の脈絡も無く今度はシールのことを尋ねられた。
「実習のシール?」
(実習のシールとは日本でいう初心者マーク、分かりやすく「実習」と大きく書かれている)
「そうじゃない、『日貨排斥(日本製品ボイコット)』のシール」

あ~、やっぱり地雷を踏んでしまった。
どうかこの運転手が今朝の靖国参拝を知りませんように・・・
と願いつつ
「そういうのが有るんだ、見たこと無いから知らない」と努めて冷静に、無邪気に答えた。

すると運転手はこう言い放った。
「ああいうシールを貼っている奴はちょっと頭がおかしいと思うんだよ。自分達(中国製)の製品が日本の製品に勝てないのは日本製品と同じレベルの品質のものを作れないからだろう?悔しかったら日本人がみんな買いたくなるような魅力的な商品を中国人が作ればいい。それをしないで日本製品のボイコットだなんて奴らは頭がおかしいんだよ。まず中国の田舎ならともかく北京で日本製品を全く持っていない家庭なんてほとんど無い。中国製品の中にだって日本の企業が作ってる部品は使われてるし。ああいうシールを車に貼ってる奴等の家にだって絶対日本製品はあるはずなんだよ!」

あ~、良かった。
覚悟していたのとは違う方向の話題だった。
話を聞くと彼の親戚には日本で暮らしている人もいるし、彼は日本製のオートバイが大好きなのだという。彼自身は日本へ行ったことはないけれど、日本の技術は素晴らしいと思うし、日本人は礼儀正しい思っているのだと。
終戦記念日の今日、偶然に乗ったタクシーの運転手が「日本ファン」で助かった。

この運転手のタクシーに乗り合わせたのが3日前なら特に身構えることも無くもっと楽しく話が出来ただろうに・・・と思うと「小泉首相靖国参拝」の当日に乗り合わせたことがラッキーでもあり、残念でもあり。



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・キャベツの炒め物
・豚肉とたけのこの炒め物
・大餅
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by lingyangnai | 2006-08-15 21:00 | 徒然なるままに


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